Lesson2 2時限目 日本のバイオスフィアを守っている水田

正解 C 日本には琵琶びわ湖37個分の湿地帯しっちたいがある
日本は世界一固有種(その地域にしか生息しない生物)の多い列島として知られています。動植物種の多いことで世界遺産となったガラパゴス諸島でも固有種は110種類ですが、日本は131種。断トツの世界一です。
固有種が多い要因はいくつか挙げられますが、湿地帯しっちたいの働きをそのまま田んぼが受けいできたことも大きな要因と考えられます。実際、古代における水田は湿地帯しっちたいから始まりました。水田集落はおく山、里山、川、水路、ため池、田んぼといった広くて連続した水のネットワークによって生物の移動や繁殖はんしょくをし、大きな生態系エリアを維持いじしてきたのです。
実際に田んぼには多くの生物が生息しています。農水省の調査によれば、魚類が94種(日本産たん水種の47%)、カエル類が17種(日本産種の68%)もが見つかっています。
また近年では、冬にも水を張った田んぼ(ふゆ水田んぼ)が渡り鳥の中継ちゅうけい地として注目されています。

日本の水田は琵琶びわ湖37個分の湿地帯しっちたい機能を果たしている!

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明治用水eラーニング|Meiji-Yousui e Learning

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ビワコオオナマズ(大阪おおさか市水道記念館の飼育個体)
KENPEI

固有種

固有種とは、その国、あるいはその地域にしか生息していない動物や植物のことを言います。例えば、ツキノワグマ、ニホンカモシカ、オオサンショウウオは日本(本州)にしかいません。オオナマズやゲンゴロウブナ・ニゴロブナなども琵琶びわ湖だけにしか生息していません。
ちなみに、琵琶びわ湖は世界で3番目に古いという古代湖であるため、15種の魚類、4種の貝類、3種の昆虫こんちゅうなど多くの固有種がいます。
ダーウィンが「進化論」を着想したことでも有名なガラパゴス諸島(動植物種の多いことで世界遺産)の固有種は110種ですが、日本の固有種はそれをはるかに上回る131種。世界一だそうです(NHK「日本列島・奇跡きせきの自然」)。
なぜそんなに固有種が多いのか。これは、日本自体が島国であり大陸と何度もくっついたりはなれたりしたこと(ガラパゴスにはこれがない)、6,800余りもの離島りとうを持っていること、亜熱帯あねったいという気候条件にめぐまれており降水量が極めて多いこと、列島が南北に長く山系が発達し水系が分断されていること、平野から高山までふくむため標高差が大きく地形が複雑なこと、緑(山林)が多いこと等々、多くの要素が偶然ぐうぜんに重なったことが挙げられています。NHKの言うように日本は奇跡きせきの島なのかもしれませんね。

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