
ビワコオオナマズ(大阪市水道記念館の飼育個体)
KENPEI
固有種とは、その国、あるいはその地域にしか生息していない動物や植物のことを言います。例えば、ツキノワグマ、ニホンカモシカ、オオサンショウウオは日本(本州)にしかいません。オオナマズやゲンゴロウブナ・ニゴロブナなども琵琶湖だけにしか生息していません。
ちなみに、琵琶湖は世界で3番目に古いという古代湖であるため、15種の魚類、4種の貝類、3種の昆虫など多くの固有種がいます。
ダーウィンが「進化論」を着想したことでも有名なガラパゴス諸島(動植物種の多いことで世界遺産)の固有種は110種ですが、日本の固有種はそれをはるかに上回る131種。世界一だそうです(NHK「日本列島・奇跡の自然」)。
なぜそんなに固有種が多いのか。これは、日本自体が島国であり大陸と何度もくっついたり離れたりしたこと(ガラパゴスにはこれがない)、6,800余りもの離島を持っていること、亜熱帯という気候条件に恵まれており降水量が極めて多いこと、列島が南北に長く山系が発達し水系が分断されていること、平野から高山まで含むため標高差が大きく地形が複雑なこと、緑(山林)が多いこと等々、多くの要素が偶然に重なったことが挙げられています。NHKの言うように日本は奇跡の島なのかもしれませんね。